2014年6月16日月曜日

「テンペスト」観劇記


去る5/23に、ゼミの課外活動として、新国立劇場にて演劇「テンペスト」を鑑賞しました。参加ゼミ生による観劇記です。

「演出に魅せられて」
積み立てては崩していくという段ボール箱を使用した演出は新鮮であった。積み上げられたものを崩すというのは、何かの崩壊がイメージさせられる。しかし、積み上げた段ボール箱を崩すことへの役者の勢いと清さに心地よさを感じた。
演劇の始まり。それは、舞台の上に何か映し出されることから始まった。そのものへの興味が、私の目を舞台へと静かに導く。物語が進んでいくと同時に、会場の空気が一体になるのを感じた。息をのむ張りつめた瞬間、華やかな演出に心躍る瞬間など、会場に流れる空気は状況に応じて変化した。それを肌で感じた瞬間に気持ちが高ぶった。その時、実際にその場所にいる、という価値を理解した。
スポーツやオーケストラの演奏は見ようと思えば、画面を通して見ることができる。私は今まで、画面でそれらを見れば全体がよく見渡せるので、実際に会場に行くより良いのではないかと思っていた。しかし、劇場で観劇してみて、それは違うのだと感じた。
今回は、段ボール箱での演出が特徴的であったが、その他の演劇はどのような演出なのかも気になる。機会があれば、違う作品を観劇し違いを楽しみたいと思う。


(秋葉)