2018年8月30日木曜日

吉祥寺での課外活動 映画「ザ・スクエア」

ゼミ生のNです。今回は夏休みに行った活動を報告します。全体の流れは、最初に映画鑑賞、その後ベトナム料理をみなで堪能するといった内容です。

8月23日、暑さが残る中、吉祥寺の小さな映画館の前で待ち合わせし、そのまま映画を見に行きました。木造で作られた映画館の内部は、喫茶店のような作りになっており、読書を楽しむソファーやイスなどが置かれていました。映画館という割に、スクリーンは1つしかなく、そこはまるで「喫茶店の中に映画館を設けた」といったような印象を私自身受けました。

その中で「ザ・スクエア 思いやりの聖域」という少し癖の強い映画をみなで鑑賞しました。簡単にあらすじを説明すると、主人公のクリスティアンは現代美術館のキュレーターとして活動をしていました。彼は次の展覧会に「ザ・スクエア」という地面に正方形を書いた作品を発表します。その正方形の中では「すべての人が平等の権利を持ち、公平に扱われる」という「思いやりの聖域」をテーマにしたものでした。しかし、ある日、財布と携帯を盗まれることをきっかけにクリスティアンは彼の理想とは反する行動に出ます。その結果、彼に待っている結末とは。

この映画の感想を一言で言うと、「性格悪い映画」です。正直、この映画はあまりストーリー性を感じることができません。行き当たりばったりといった感じです。そのせいか、一つ一つのエピソードが際立っています。かといってそのエピソードは決して心地よいものではありません。むしろ、どこか物足りなく、違和感のある終わり方をします。その理由には、クリスティアンの行動が大きく関わってくるように思います。まず、クリスティアンは人前では人助けや平等の大切などを口にするが、実際に彼が物乞いを助けたシーンはごく僅かで、ほとんど無視します。また、彼のはっきりしない態度も映画全体をまとまりのないものにする要因になっているように思えます。クリスティアンは、あまり自らの考えを主張する事は少なく、周りの流れやその場のノリで行動します。その結果、彼は最後に身を滅ぼしてしまいます。

しかし、これらのクリスティアンの行動は確かに魅力的ではないものの、決して理解出来ないものではありません。クリスティアンのように発言と行動が一致しない人は現代社会にも沢山います。また「シジマチゾク」と言った流行語があるように、自ら行動せず、指示を待つだけの人も多く見られると思います。更に言えば、私達自身もクリスティアンのような人間なのかもしれません。映画中、クリスティアンは「不完全な人間」として描かれているが、私が思うに、現代人をよりリアルに映そうとした結果、クリスティアンが生まれたのではないでしょうか。

これまで色々考察しましたが、あくまでも個人的な意見です。人によって、様々な解釈ができると思います。それだけ、メッセージ性の強い映画でした。

映画鑑賞後は、ベトナム料理を食べに行きました。私自身ベトナム料理は初めてだったので、本音映画より楽しみにしていました。

ベトナム料理は野菜を中心としたものが多く、ヘルシーな感じがしました。味付けも独特で、今まで食べたことのない味です。どの料理も、おいしくいただきました。1つ心残りがあるとすれば、私のお酒が飲めない体質です。そのせいで、ベトナムのお酒を堪能できなかったです。

以上で夏休みの活動内容の報告を終わりにします。
日本にいながら海外の風を感じることができた、実りある活動でした。