2018年7月18日水曜日

1期 最終回

担当教員の相澤です。あっという間に1期最終回を迎えました。今日は、前半に教科書『はじめよう、ロジカル・ライティング』を使って文章の書き方について学び、後半は1期の振り返りを行いました。

1期の目標は、まずは読書の習慣をつけることと、そして文章の書き方を学ぶことでした。ゼミ生たちは両方に関して、手応えを感じたようです。特に文章の書き方については、学んだことをレポート執筆の時に意識するようになったとのコメントが複数名から出ました。

私は、文章を適切に書くことも、読書と同様、習慣の問題だと考えています。適切な書き方を意識して数をこなすことが、文章能力をつける近道です。2期も引き続き、教科書を使いながら適切な書き方を学んでいく予定です。

2期には、さらに哲学文献の精読も行うつもりです。とにかくざっとでも内容を把握することを重視する新書の読み方とは違って、「一語一句忽せにせず」(私が大学生の頃に先生に言われた言葉)、文章を読みます。こういう読み方を体験することで、文章の味わい方の幅が広げられると考えています。

2期も盛りだくさんの内容になりそうですが、がんばりましょう。しっかり夏休みを楽しんで、元気に2期が迎えられますように。

2018年7月11日水曜日

2018年度 第12回ゼミ

    ゼミ生のKです。先日第12回ゼミを行いました。今回は、本学に在学している留学生の授業に参加させていただきました。

    授業内容は、各自が興味を持ったものをパワーポイントにまとめ、プレゼン形式で発表するというものでした。発表内容については、全体を通して、日本人にとっては当たり前で、普段考えないような事柄を題材にしている人が多くいました。

コメントさせて
いただいているところ。
    その題材について、歴史的な観点を使うなどして日本人が知らないようなところまで深く掘り下げている人や、日本と外国の文化の違いに触れながら説明している人、動画を入れてイメージしやすくしている人、内容をあえて限定的に絞って深い部分を取り上げている人など、発表の工夫が人それぞれ違っていて、とても面白かったです。
 
    また、今回の授業を聞いた事を今後、パワーポイント作成や、プレゼン発表する際の参考にしていきたいと思いました。個人的に、同い年ぐらいの他国の人の話を生で聞くことが初めてに近かったので、新鮮で、いい経験ができました。留学生の方々、お邪魔させていただき、ありがとうございました。

2018年7月4日水曜日

2018年度 第11回ゼミ

 ゼミ生のOです。第11回ゼミを行いました。今回は、前回鑑賞した増村保造監督『妻は告白する』(大映、1961年)から、各自が読み取った事をディスカッションしました。後半は、教科書『はじめよう、ロジカル・ライティング』を読みました。

 映画のディスカッションでは、最初にゼミ生で映画のストーリーを確認しました。ストーリーを確認した上で、それぞれが感じた事・気になった事などを中心に話しました。その中で、注目した点として「男性中心主義」が上げられます。昭和30年代は、今以上に女性が社会で自立するのは難しい時代でした。主人公の彩子が滝川亮吉と結婚したのも、結婚して経済的に安定した生活を営む為でした。二人の結婚生活では、仕事と趣味の登山を楽しむ亮吉に対して、彩子は家事に追われていた。そんな「愛」のない生活を送っていた彩子が、男性に愛されたいと思うのは必然とも読み取れます。
 
 また、彩子と幸田(後に愛人関係となる)の恋愛関係もこの映画の見所です。最初は相談相手だった幸田に対して、次第に恋愛感情を抱く彩子。裁判では、夫を殺していないと無実を主張し続けた彩子に対して、幸田は無実だと信じて彩子をサポートし続けた。しかし、裁判後に彩子が幸田にだけ真実を告白すると、幸田は彩子から距離をとるようになる。そのショックから彩子は自ら命を絶ってしまう。
 
 幸田は、彩子の悩みを聞き入れて精神的に支えた良い人という見方ができる。一方、きれい事ばかり言っていた幸田は、結果的に誰も幸せにできなかったという見方もできます。この映画での幸田の評価は、人によって様々でした。
 
 今回は、本ではなく「映画」を読みましたが、同じ一つの映画作品でも人によって気付いた場面や感じ方に違いがあるのは面白い事だと感じました。この映画からは、男性と女性の立場や金と愛といった人間が持つ欲望を写し出しています。2018年の日本では、少しずつ男女平等へと動いていますが、性別による役割の違いがまだあります。半世紀以上も昔に制作された映画でも、現代社会と関係している問題を見つけるのは、面白い映画の見方だと感じました。

 授業の後半には、教科書を使って「主張」の書き方を学びました。意見文を書く上では、自分の意見(相手を納得させる)である主張がなくてはなりません。その中で大切なのが、「事実」と「意見」を区別する事です。区別する事によって、正確な情報を提示し、相手の信頼を得る事ができます。

 今回学んだ事は、レポートや議論をする時に、自分の意見を主張して相手に理解してもらう為に必要だと感じました。私自身、普段レポートなどを書く時に、事実と意見を区別しないで書いてしまう事があるので、今回学んだ事を活かしていきたいです。