2018年6月13日水曜日

2018年第8回ゼミ

 ゼミ生のKです。

    第8回ゼミを行いました。今回のゼミでは、最初に、来年の春休みに行うスペインへのゼミ合宿についての確認をしました。なぜかというと、夏に行う予定だったゼミ合宿で使う旅館が満室で予約が取れず、計画変更になってしまったため、これを教訓にスペインへのゼミ合宿は早めに準備を開始しようと考えたからです。

 話し合いを終えると次に『はじめよう、ロジカル・ライティング』という教科書を使い、「意見文」について学びました。そこで、「意見文」には、「話題」「主張」「理由」の三要素に、適切な「説明」があることが、必要だと学びました。

「話題」とは、意見文の中で、「中心になって論じられている問い」のことです。ここでは注意が必要です。意見文を書いているうちに、「話題」が違う方向へ進んでしまうことがあるからです。そのため、意見文を書く際には、常に話題を意識することが重要だと、先生がおっしゃっていました。

 「主張」とは、「話題の答えとして、最も伝えたいこと」です。これがなければ意見文が始まりません。

 「理由」とは、「ある主張をするときに、なぜ自分の考えが正しいといえるかを読み手にわかりやすく伝えるためのもの」です。相手を納得させるためには、この「理由」の部分が必要不可欠です。意見文の中でも、重要なポイントだといえるでしょう。

 これらの三要素のそれぞれに適切な「説明」が加えられることで初めて、「意見文」と呼ぶことができるのです。今日学んだことは、大学でのレポートはもちろん、社会人になってからも、様々な場面で活かせることだと思うので、頭の中にしっかり入れ込みました。

    授業が後半に差し掛かった頃に、新書紹介を行いました。いつもは、ゼミ生4人全員が発表するのですが、今回は、教科書の勉強に力を入れたので、2人の発表となりました。

   1人目はNさんが萱野稔人さんの『死刑その哲学的考察』(ちくま書店、2017年)について、発表しました。この本で著者は、死刑制度について肯定派否定派両方を考察しています。その際、道徳、法制度、哲学など、様々な観点を使っているところが、特徴だと感じました。
    発表を聞いて、日本の国民の80%が死刑制度に賛成していること、そして死刑賛成の最も大きい理由が、被害者遺族の応報感情だということを知りました。確かに、自分の身内が殺されたら、その犯人が生きていることが許せないという気持ちになるだろうと思います。一方、死刑廃止の理由についてもいくつか説明されました。その中で、冤罪の人を殺してしまう可能性があると指摘されました。私は、この可能性がゼロにならない限り、死刑をしてはいけないのではないか、という考えにもなりました。
    個人的な意見にはなりますが、死刑制度について考えるときには、その死刑を執行する人がいるということも忘れてはならないと思いました。

    2人目はOさんが渡辺克義さんの『物語  ポーランドの歴史』(中公新書、2017年)について発表しました。この本は、ポーランドの度重なる国家消滅に関わる人々の「抵抗の歴史」についてが主な内容となっていました。
    発表を聞いて、長い歴史の中で、ポーランドは幾度となく敵国に攻められ大変だなと感じました。なぜポーランドが侵攻を多く受けてきたのかというと、周りにドイツやロシアなどの強国があるという立地的な面と、文化的な違いなどがあったからだということでした。それでも抵抗を続けたことには、ポーランド人の自由を求める力が大きかったからだと、説明されたので、強い民族だなと感じました。またこの本には、抵抗のための作戦なども詳しく書かれているらしいので、深く学べる本なのではないかと思いました。なおかつこの本は、ポーランドについての知識があまりない人でも、入門書として読めるものだと、本の中に記載されていました。

 最後に、相澤先生から、今後の予定などの話を聞いて、今回のゼミを終えました。今回もありがとうございました。以上です。