2020年10月14日水曜日

2020年度後期 第3回:新書報告

 こんにちは。ゼミ生のYです。今回のゼミでは通常通り新書発表をしました。どんな本を読んだのか、それぞれが発表した本を順番に紹介していきます。

相澤先生:佐藤大介『13億人のトイレ』、角川新書、2020年

IT革命により、ビルが立ち並び華やかなイメージもあるインド。そのインドの現状を、この本ではトイレという観点から紹介されていました。インドの人にとって、トイレは不浄なものなので、家に作らない人も少なくないそうです。自分が想像している以上に、日本と海外の、文化の違いによる生活様式の違いがあるのではないかと思いました。

Tさん:若桑みどり『お姫様とジェンダー:アニメで学ぶ男とオン案のジェンダー学入門』、ちくま新書、2003年

童話に出てくるお姫様は基本的に王子様が迎えに来るのを待っています。女性は、そのような他力本願な描写を多く見て育ち、それが無意識に女性自身のキャリア意識の低さにつながっていると述べられていました。わたしは、最近のお姫様の映画では、自分自身の力で未来を切り開くという描写が増えているような気がします。それは、この本が書かれてから20年の間に女性の立場が変わりつつある影響ではないかと考えました。

Aさん:山本博文『切腹』、光文社新書、2003年

この本では切腹の時代背景や実例などが紹介されているそうです。最初は武士の誇りを意味していた切腹は、江戸時代には懲罰の意味に変化していったそうです。それは自分の主が死んだときに殉死で切腹する人が多かったためと紹介されていました。自分の腹を自分で切るのは想像するだけでも恐ろしいので、昔の人にとって腹を切ることに大きな意味があったことが伝わってきました。

Iさん:柴田 三千雄『フランス史10講』、岩波新書、2006年

この本ではフランスの現在に至るまでの歴史について紹介されていたそうです。自由と平等どちらかに偏っている国は存続できないという言葉がとても印象に残りました。この条件を基にどのような国家が長続きするのか、また今ある国に当てはまっているかについて調べてみようと思いました。

Sさん:早坂隆『世界の日本人ジョーク集』中公新書ラクレ、2006年

この本では世界各国と日本人のジョークについて紹介されているそうです。豪華客船が沈没したとき、どのように声をかけ海に飛びこませるかという問いに、日本人には「みんな飛び込んでるぞ」と呼びかけるのが、日本の国民性を的確に表していると思い印象的でした。文化によって、ジョークや禁句の範囲は違いますが、それぞれ尊重することが必要だと述べられていました。

Sさん:海老原嗣生『年金不安の正体』、ちくま新書、2019年

年金はこれからもらえなくなるのではないか。この本ではそのような不安に対しそんなに心配しなくても大丈夫と述べられているそうです。年金に頼るのではなく、貯蓄を増やしていくことが大切だそうです。発表を聞いて、年金に限らず正しい知識を持つことが、不安にならないための一番の方法だと気づきました

以上で今週のゼミの報告を終了にします。来週も引き続き新書発表を行います。