2020年2月26日水曜日

パリでの研修(Mさん編)

 ゼミ生のMです。今回は2月9日から2月17日、全体で8日間あったフランス研修についてまとめていきたいと思います。参加者はゼミ生7人と相澤先生の計8人で研修をしました。

1日目
 朝に成田空港へ集合しました。まず韓国のインチョンへ向かおうとしましたが、そこである情報を耳にしました。それは韓国からフランスまでの便が天候の影響で12時間遅延するというもので、また最悪飛ばないかもしれないというものでした。そんな不安を胸にしまいながら成田空港を出発し、インチョンへ到着しました。すると、遅延はするが飛行機は飛ぶということを知りました。そしてインチョンで待った後、なんとかフランス空港へ出発することが出来ました。12時間越えのフライトは初めての経験だったのですが思っていたよりも苦痛ではありませんでした。

凱旋門
2日目
 日本時間午後2時、フランス時間午前6時にフランスの空港に到着しました。空港内は観光客に溢れ、特に中国系の人々が多かったです。預けたスーツケースを受け取り、ホテルまで向かいました。運転手のおじさんは陽気な人で、言葉が通じていなくても話しかけてくれました。ホテルに荷物を置き、駅でnavigoと呼ばれる日本でいうPASMOのようなものを作ったあと、フランスで初めて電車に乗りました。フランスの電車は、日本と席の並びが違い、つり革がなく、ドアも自動ではなく手動で驚きました。また、マスクをしている人がほとんどいませんでした。これは、どの観光地に行っても同じでした。電車に乗り、凱旋門やエッフェル塔、焼けてしまい修復途中のノートルダム大聖堂を見に行きました。雨が降っていたため、ゆっくり見ることが出来ませんでしたが、感動して少し涙が出そうになりました。午後は食事をとったあと、デパートに向かいました。日本とは売っているものはそこまで違わず、まるでCostcoのような感じでした。

3日目
モスク
起床した後、ホテルで朝食をいただきました。朝食ではフランスパンやデニッシュパン、ハムやチーズ、コンフレークをバイキング形式で食べました。
 午前中は、モスクに向かいました。モスクとは、イスラム教の信者ムスリムたちの礼拝堂のことです。モスク内には広場や庭園などがあり、神秘的な雰囲気で人も少なかったため、落ち着いて観光することが出来ました。モスクを訪ねた
ロシア大聖堂
後は、カフェでミントティーをいただきました。続いて電車に乗り、フランスの大学に通う学生さんたちの巨大な学生寮、シテ・ユニバーシティへ行きました。中は公園のように広く、国々によって違う寮が用意されており、見ていて飽きませんでした。ちなみに日本寮は合宿所のような建物でした。その後、先生の友人エカテリーナさんとの約束の時間まで自由時間となり、私たちはパリを一望できるサクレ・クール寺院へ向かいました。そこで初めて、有料のトイレを使うことになってしまいました。フランスではトイレが少なく、気を付けるべきポイントだとそこで改めて思い知らされました。約束の時間の前に少し余裕があったため、ホロコーストに関する資料が展示されている施設へ行きました。文字が読めなくてもその悲惨さが伝わってくる展示品を見て、改めてホロコーストの恐ろしさを知ることができました。約束の時間となり、ロシア大聖堂へ向かいました。ロシア大聖堂は4つの建物で構成されていて、真ん中に大きなカセドラルがあります。カセドラル内部は白い壁に囲まれていて金色の装飾がされていましたが、どうやらこれはまだ工事途中で壁を金色で覆うそうです。エカテリーナさんに歌を歌ってもらいましたがとても素晴らしく聞き惚れてしまいました。その後もエカテリーナさんに色々と質問させてもらったのですが、私が一番印象に残っているのがロシア大聖堂の5つある丸い屋根の淡い銀色のことを月の色と呼んでいたことがすごくいいなと思いました。
エッフェル塔

4日目
エッフェル塔から見た夜景
朝食をとった後、ルーブル美術館へ向かいました。ルーブル美術館は想像よりも広く、絵画や石像だけではなく、天井までもが美しかったです。早朝に行ったおかげで建物内部は空いていましたが、モナ・リザの絵画がある場所には長蛇の列ができていました。ルーブル美術館は建物内部だけではなく、外にも見どころがたくさんあり、これは一日では回り切れないと思わされました。黒人の人に話しかけられ、ミサンガをまさかの値段で売りつけられたことは今となってはいい思い出です。ルーブル美術館のあとの時間は自由行動だったため、徒歩で凱旋門まで向かいました。ルーブル美術館から凱旋門までは一直線でつながっており、途中にオベリスクやシャンゼリゼ通りを見ながら歩きました。思っていたほど遠くはなかったです。凱旋門を見に行ったあとは、エッフェル塔に向かい、エッフェル塔の展望台で夜景を観光しました。展望台から見る夜のパリは幻想的で改めてパリに来てよかったと思えました。

5日目 
 
ベルサイユ宮殿
見渡す限りの庭
フランス研修5日目は自由行動日だったため、男子はベルサイユ宮殿、女子は町並みが美しいコンコールへ向かいました。私たちが向かったベルサイユ宮殿は電車で約30分、都会のようなパリとは違い、どこか懐かしい田舎のような街並みが広がる場所にありました。ベルサイユ宮殿内は煌びやか装飾が施されており、本当にこんな場所で暮らしていたのかと疑うような美しさでした。ベルサイユ宮殿で一番驚いたことは庭の広さです。見渡す限りほとんどが庭で、そのすべてに手入れが行き届いていることも驚きです。広い庭を歩き、次にたどり着いたのはマリー・アントワネットが最も愛した呼ばれる離宮、プチ・トリアノン。ここではフランスのかつての姿が見られるはずだったのですが工事中だったため十二分に堪能することが出来ませんでした。その後、パリで初めてレストランへ行きました。初めは言葉が通じないから大丈夫なのか?と心配でしたが、店員さんが優しく対応してくれたので快適な食事をすることが出来ました。

6日目
 この日も自由行動日だったため、フランスのディズニーランドへ行きました。フランスのディズニーランドは日本のものよりも小さく、余裕をもって回ることが出来ました。ここで気づかされてことがあって、それはフランスの緩さです。開園時間が10時だと予告していたのにそれより早く開園したり、7時に閉演と言っていたのにそこからショーが始まったりと日本だったら怒られそうなことも平然とやってしまうあたり、日本と違うなぁと思わされました。

7日目
サンジェルマン=デ=プレ教会
7日目は全員で移民博物館へ向かい、フランス文化の根底にある移民というものを学びに行きました。建物内は、移民たちの持っていた物や暮らしぶり、どのようにフランスという国に馴染んでいったかということがビデオや音声、展示品などで紹介されていました。自分が印象に残ったのは展示品の中にあった五段ベットです。移民博物館のあとは自由行動となっていたので、サンジェルマン=デ=プレ教会を訪れました。この教会は駅からすぐ近くの場所にあり、入場料も無料でした。中は広く、歴史漂う雰囲気で、ステンドガラスが日の光を浴びて、とても神秘的でいつまでもいたいと思えました。この教会で自分に話しかけてくれたおじさんがいて、
パンテオン内部
全部は理解できませんでしたが所々理解することができました。こういうところにフランスの移民を受け入れた背景を感じました。その後、パンテオンに向かいました。パンテオンの地下には偉大な人々の墓があり、フランスでいう0階、日本でいう1階には様々な建造物があり、神聖な場所になっていました。なんといってもその建物の大きさに驚かされ、どうやって昔の人はこの建物を建てたのだろうと不思議に思いました。お土産屋さんに行くとなぜかあの「星の王子様」のグッズがあり、不思議だったのですが、どうやらフランスのパンテオンには星の王子様の原作者サン=デグジュペリを祀るプレートがあるらしく、見逃していたのでショックです。


8日目 
 フランスにいる最後の日です。午前中に軽く買い物をすまし、日本語を勉強している先生のご友人カトリーヌ夫妻に会いに来ました。その後はカトリーヌ夫妻と一緒に昼食をとりながら、色々と質問をさせていただきました。質問の内容は様々ですが、自分が興味深いと思ったことは、フランス人はあまりファッションにこだわっていないということでした。その理由が、ファッションを追いかけることで新しい服をどんどん買ってしまうことは環境に良くないということでした。日本と比べ、国民一人一人が環境問題を意識していることは素晴らしいなと思いました。その後、ホテルに荷物を取りに行き、空港へ向かい飛行機に乗って帰国(9日目)しました。
 
今回のフランス研修では、最初からトラブル続きでした。大丈夫かなと心配になったときもありましたが、今は無事に帰国出来てホッとしています。今回の研修は、自分の中にあった海外という怖いイメージをきちんと気を付けていれば楽しいというイメージへと変えてくれました。今度は自分だけの力で海外旅行をしてみたいと思います。このような経験をさせてくれた相澤先生、大学には感謝しかありません。本当にありがとうございました。