2019年6月5日水曜日

2019年度前期 第7回

ゼミ生のKです。前回、第7回の活動を行いました。今回も新書発表を行いました。

 ゼミ生のTさんは今回二冊の本を紹介してくださいました。一つ目は串崎真志『心は前を向いている』(岩波ジュニア新書、2013年)です。著者は心理学者の立場から書いた本であり、人の心は基本的には前向きにできているので、無理にポジティブになろうとしなくてもよいとのことです。もう一つは『フリーという生き方』(岩浪ジュニア新書2007年)です。著者は人とのかかわりを強く持つことによって、フリーという生き方を見つけたとのことでした。

  次にHさんが酒井信雄『日本人の「ひるめし」』(中公新書)という本を紹介しました。日本人にとって昼飯は軽く食べるものであるが、ヨーロッパなどは昼飯を時間をとってしっかり食べる。それはヨーロッパはもともと昼・夜の二食文化から朝飯を足して三食文化になったのに対し、日本人は朝・夜の二食文化から昼飯を足して三食文化になったからだという。私もこの話を聞き、確かに日本人の昼飯は軽く、早く、というイメージがあるので、様々な文化の違いとはこのような背景から生まれるのだと思いました。

  次に私が川人博『過労自殺』(岩波新書2014年)を紹介しました。過労自殺の例から、過労自殺の特徴。なくすためにはどのようにしたらいいのかなどが書いてある本です。この中で私は、「労働法を知り、長時間労働や職場環境の異常を気付くべき」という著者の考えに共感したので、それを発表しました。

  Aさんが、石井龍一『役に立つ植物の話』(岩浪ジュニア新書2000年)を紹介しました。作物の人類の歴史と深いかかわりがある十種類について書かれた本だそう。この本によるとジャガイモはいもの周囲を二周する間に5個の目がある規則性があるそうだ。私はこれを聞いて一刻も早くジャガイモを買って確かめたくなりました。

  Мさんは波多野誼余夫・稲垣佳世子『無気力の心理学やりがいの条件』(中公新書1981年)を発表しました。ご褒美があれば効力感(やる気のある状態)があがるのかと思えば、けしてそうではなく、自分で選択して努力することが効力感につながるとのことでした。

  最後にOさんが岩下明裕『北方領土問題』(中公新書2005年)を紹介しました。今まで見てきたニュースなどでは四島一括返還の話しか聞いたことがありませんでしたが、実際に住んでいる人の現状や声では二島の返還が現実的なのかなとも思いました。

  今回の新書発表は偶然にも関連した内容が多く、その中でも発見があり非常に面白かったです。また、新書の発売された年代も様々だったので、今後はその本が書かれた年代の社会情勢なども含めて読みたいなと感じました。