皆さんこんにちは。経済学部3年のKです。本格的に夏を感じる気温となってきましたね。私のおすすめの暑さ対策は、ズバリ「日傘」です。直射日光は日焼けの原因になるだけでなく、熱中症のリスクも高まりますし、将来のシミやシワの原因にもなります。今のうちから日焼け止めと合わせて、日傘も積極的に活用していきましょう。
さて、今回は毎年恒例の「歌詞解釈」をゼミ生で行いました。今回取り上げたのは、星野源さんの『地獄でなぜ悪い』(2015年)です。今回も事前準備として、ゼミ生が各々歌詞の解釈をワークシートに書き込みました。それを元に、まずはグループごとに、以下の観点から意見を出し合いました。
- 主人公はどのような人物像か
- 季節や時間帯は
- どんな状態にあるのか
- 「地獄」とは何の比喩か
- どんなストーリが込められているか
- この曲が伝えたいことは何か
ディスカッションの中で、「そんな解釈の仕方があったのか」「すごく腑に落ちた」「全然理解できない」といったさまざまな声が飛び交い、お互いの考えに驚かされる場面も多く見られました。
続いて、各グループで意見をまとめて発表を行いました。主人公が男性であることや、描かれている季節や時間帯については意見が一致しましたが、「地獄」とは何の比喩か、という点では大きく意見が分かれました。
- Aグループでは、「地獄」は思うようにいかない社会や現実の辛さの比喩だと解釈。
- Bグループでは、主人公が病気を患っており、その痛みや苦しみが地獄として描かれていると考察。
- Cグループでは、最初から天国など存在せず、この世こそが地獄であるという前提で解釈。
このように、同じ「地獄」という言葉でも、まったく異なる解釈がされていたことに驚かされました。自分では思いつかなかった視点に触れることができ、納得したり、疑問に思ったり、それについて討論することがとても面白かったです。
初めに歌詞だけを読んだとき、私は、とても重く、ネガティブな印象を受けました。しかし実際に曲を聴いてみると、軽快でポップなメロディーに驚かされました。歌詞と曲調のギャップにより、まったく違う印象を受けました。
また、私は小説と音楽の大きな違いを実感しました。小説は文字情報だけを頼りに、登場人物の状態や心情を想像しますが、音楽にはメロディーやリズムといった要素が加わります。そのため、同じ言葉であっても、読んだときと聴いたときとで印象や受け取り方がまったく異なることがあるのだ気がつきました。最初は主人公の絶望や諦めを歌っているのかと思いましたが、実際には「現実を受け入れながらも前に進んでいくしかない」という前向きなメッセージが込められているようにも感じました。
さらに、自分の解釈と他人の解釈がまったく違っていたことから、音楽が人に与える影響や歌詞の意味は、聴く人それぞれの経験や価値観によって大きく変わるのだということを、改めて実感しました。歌詞が、ある人には「救い」としてとらえられ、別の人には「現実の辛さ」としてとらえられることで、音楽とは、それだけ多様な感情を表現し、無限の解釈ができる表現手段なのだと、今回の歌詞解釈を通して感じました。
今回もまた、白熱した議論がみられてよかったです。次回はA班の新書報告になります。皆さん体調に気を付けてお過ごしください!