2021年6月16日水曜日

2021年度前期第9回:グループワーク「ポピュラーミュージックの歌詞を鑑賞する」

 こんにちは。ゼミ生2年のZです。第9回のゼミは、いつもの新書報告ではなく、歌詞の解釈を行いました。曲は、大瀧詠一「君は天然色」です。テレビのCMなどに使われるなどポピュラーな楽曲です。

「君は天然色」が収録されている
アルバムジャケット
最初に、アイスブレイクとして事前にゼミのSlack上にゼミ生が各自で上げていたプレイリストについて少人数のグループで雑談しました。その後に本題である歌詞の解釈に移ります。解釈ではまず、部分的な解釈から始めました。歌詞の登場人物や場面がどのようなものであるかといったあらかじめ問われていた課題を歌詞の描写から解釈します。部分的な解釈というプロセスを重ねて、徐々にストーリー全体の考察を行いました。

歌詞のストーリーについては複数の解釈が出ました。「若い男性が別れた恋人(女性)を思い、また会いたいと願う歌」、「亡くなった恋人(女性)がいる男性が恋人の思い出を懐かしんでいる歌」、「家族や友達など恋人ではない大事な人の思い出を語る歌」などです。

相澤先生が紹介した作詞家である松本隆さんのインタビュー記事によれば、実際の歌詞は「君は天然色」のが亡くなった妹について書かれたものとのことでした。比較的近い解釈が出た点について、相澤先生も鋭いと話されていました。

ストーリーを考察する過程で少人数のグループになって話し合いましたが、同じ歌詞を読んでも解釈の内容は人によって異なっていることが印象的でした。例えば、歌詞の場面はいつか(春夏秋冬、朝昼夜など)について話し合った時、私は歌詞全体の印象から昼ではないかと考えましたが、他のゼミ生は自分と違い、夜だという解釈を提示しました。このことに自分は歌詞の感じ方が人によってどれほど異なるかを痛感しました。解釈の違いは少人数での話し合いだけではなく、グループごとによるゼミ全体の発表でも同様でした。

自分は多人数での歌詞の解釈は初めて行いましたが、歌詞の解釈がとても多様性に富んでいるという点はとても興味深く感じました。今回のゼミでの体験は自分にとって貴重な経験であり、また機会があればやってみたいと感じました。

次回のゼミはこれまで通りの新書報告です。充実したゼミ活動にしましょう。