2020年8月6日木曜日

ピーター・ドイグ展を観る。

ゼミ生Tです。今夏いかがお過ごしですか。課外活動を報告します。東京国立近代美術館では10/11までイギリス人画家ピーター・ドイグの展覧会が開催されています。今回は先生とSさん、私の計3名で鑑賞しに出かけました。

展覧会は3章で構成されています。
・第1章 森の奥へ 1932~2002年
・第2章 海辺で 2002年~
・第3章 スタジオの中で-コミュニティとしてのスタジオフィルムクラブ 2003

章によって作風が違うように見て取れました。第1章は神秘的な明るい物が多く、反対に第2章は無機質で少し暗い感じがしました。第3章はポスターサイズの絵で、タイトルをそのままイメージしたものが多く描かれていました。

鑑賞は、二段階で行いました。始めに各人で30分かけて展覧会を周り、好きな作品を探しました(結局30分では足りず、45分ほど鑑賞しました。)。その後、みんなで集まって、好きな作品をそれぞれ紹介しました。

参加者の好きな作品として紹介したのは以下の通りです。
相澤先生:「ブロッター」、「コンクリート・キャビンⅡ」(どちらも第1章)
Sさん:「天の川」(第1章)、「ラペイルーズの壁」(第2章)
私T:「コンクリート・キャビンⅡ」、「ラペイルーズの壁」
一見すると私が二人を真似したみたいですね。

次は上記の作品を簡単に紹介します。(展覧会は写真撮影可でした。)
「天の川」
「ブロッター」、「天の川」は現実ではあり得ない現象が描かれています。
「ブロッター」の氷の上に立つ男性の足元には波紋が広がっています。「天の川」は水面に反射して映るものの方が鮮明に見えます。どちらも現実にはないミステリアスな構図で魅力的でした。

「コンクリート・キャビンII」
「コンクリート・キャビンⅡ」は率直に東京経済大学のキャンパスに似ていると思いました。綺麗な近代的な建物が雑木林の奥に広がっている光景をイメージしてください。本学の学生なら、こんな光景に既視感があるのではないでしょうか。木の自然と人工的な建物の対比が身近でまた現実味もあり、とても惹かれます。

「ラペイルーズの壁」
「ラペイルーズの壁」は赤茶色のところどころ剥げた壁際を歩く男性の絵です。全体的に写実的に描かれていて、風景は無機質そのものでした。風景と違い、穴の空いた明らかに小さいパラソルを差す男性の後ろ姿は朧げに見えました。鑑賞して感じた良さをうまく言語化できないのがもどかしいところです。

ピーター・ドイグ展の鑑賞を終え、所蔵品ギャラリーも覗きました。展望休憩室では皇居の眺めも一望できます。個人的には所蔵品の太田喜二郎氏の作品は点描がキレイで印象に残っています。

美術の魅力に気づくことのできた時間でした。参加してよかったです。それもあって今月プライベートで国立新美術館へ足を運ぼうと思っています。

次回も課外活動です。