2020年3月1日日曜日

パリでの研修(Tさん編)

 ゼミ生のTです。2020年2月9日から17日まで、フランスのパリに海外研修に行きました。自分は海外に行ったことがなかったので、初めての海外でした。全体を通して本当に良い経験ができました。

 まず、今回の研修では、最初に大きな事件が起こりました。それは、飛行機遅延です。韓国を経由してパリに行く予定だったのですが、チェックイン直前に韓国〜パリ便が、悪天候により、12時間遅延していることが判明しました。最悪の場合、欠航の可能性もありえると言われ、どうするべきか考えなくてはならなくなりました。先生とゼミ生みんなで話し合って最終的に、韓国に向かうことが決まりました。結果的には欠航にはならず、12時間遅延で、韓国の空港に12時間滞在ということになり、その後飛行機に乗れました。

 最初は、どうなることかと思っていましたが、全員無事にパリにつけたので、良かったです。12時間、韓国の空港に滞在した時に、韓国料理を食べられたので、それに関しては個人的に嬉しかったです。笑

朝のパリ
長時間フライトは初めてだったので、どんな感じなのか少し心配でしたが、映画見て、機内食たべて、寝ていたら、いつのまにか着いてました。パリのシャルルドゴール空港に着いて、ホテルまで向かいました。運転手さんが少し陽気な方で、パリに着いた時、自分たちが初めてのパリだということを知ると「Paris,Paris!」と盛り上げてくれました。笑

 飛行機が飛ぶかどうかも定かではなかったり、初めての海外だったりといろいろあった中で、無事パリのホテルに着いた時、ホッとしたのを覚えています。パリのホテルには日曜日の夜に着く予定だったのですが、12時間の遅延があったので、月曜日の朝になってしまいました。

<パリ初日>
ホテルの朝ごはん
パリ初日の月曜日は、お昼頃までホテルで休憩ということになりました。その間にホテルで朝ご飯食べたり、午後の準備をしたりしました。ホテルでの朝ごはんはフランスでの初めての食事でした。バイキング形式になっていて、フランスパンを含めて、三種類ぐらいパンがありました。他にもハム、チーズ、バター、コーンフレークなど洋風なものがありました。個人的にはパンオショコラが一番美味しかったです。のちに自分が毎日食べることになるパンです。笑

 色々と準備を済ませ、ロビーに集合しました。 パリ一日目は、ナビゴという交通パスを作ったあとに、パリ市内の観光地をいくつかまわりました。最後にホテル近くのスーパーで、相澤先生に買い物の仕方を教えてもらいました。
 初めてのパリを歩きました。初めの印象は街並みが綺麗だということです。街並みがほんとうに綺麗で、写真を撮りたくなってしまうので、たくさん撮りました。また、街を歩いていて気になったのが、歩行者信号を無視する人々です。車を確認して、いないことがわかったら、信号に関係なく、すたすた歩いている人ばかりでした。少し驚きましたが、中国などもそうらしく、日本との違いを目の当たりにしてちょっと楽しくなりました。
 パリの地下鉄にも乗り、パリにいることを感じました。地下鉄の座席の形も日本と違ったり、ドアが手動だったりと、面白かったです。
 この日は、エッフェル塔、凱旋門、ノートルダム大聖堂を見ました。どれも実物を見ると大きくて、綺麗でした。観光地を回っていて、雨が降ったり止んだりと、天候がころころ変わりました。あと、傘をさしてる人が少なかったです。すぐ止むし、雨に濡れても乾燥しているので割とすぐ乾くから傘をささないのかもしれません。
 最後のスーパーでは夜ご飯を相澤先生が奢ってくれました。フランスでは、環境問題などの観点から、レジ袋はほとんどの店で配っていませんでした。なので、買い物の際はエコバッグは必須だということがわかりました。日本でもそういう店や、レジ袋有料の店はありますが、フランスは、ほぼ全てそういう店でした。有料レジ袋も紙製のものであったりと、環境問題について考えていることが、よく分かりました。
 ホテルに帰って、先生に買っていただいたモノをフランスパンと一緒に、ゼミ生と先生みんなで食べました。パンに合うものが多く、美味しかったです。ワインも飲みました。1日目は、疲れていたのか、ぐっすり眠れました。

<2日目>
 2日目は、マルシェをチラッと通ってパリのモスクに向かいました。モスクとは、イスラム教寺院のことです。雰囲気が落ち着いていて、とても良かったです。その後に、近くのカフェで、相澤先生オススメのミントティーをいただきました。味はすごく甘かったです。普段飲まないような味でしたが、美味しかったです。
 次に、国際大学都市に行きました。ここは、フランスで学ぶ留学生のための学生寮群で、ここには相澤先生が、2年ほど暮らしていた寮がありました。ほかにも、いろんな国の寮があり、建物もそれぞれの国に違いがあって面白かったです。お昼ご飯もここで食べました。
 午後は、自由時間があったので、パリを一望できるサクレクールに行きました。そのあと、15時ごろにホテルに集合し、ホロコースト記念館を訪れました。ユダヤ人迫害の歴史はゼミの授業のときに新書『ホロコースト』でも読んでいたので、フランスで、ホロコースト記念館に行けてよかったです。これほど悲惨な出来事が実際に起こったことであると考えると本当に悲しく、二度と起こらないことを願い、行動したいと思いました。
 次に、ロシア正教会にいきました。そこでは、相澤先生のお友達で、ロシア人のエカテリーナさんが、ロシア正教会について説明してくれました。丁寧な説明でわかりやすかったです。さらには賛美歌も歌っていただきました。ものすごく上手でした。貴重な体験ができました。
 夜は、モノプリというフランスで有名なスーパーで買い物をしました。お土産のお菓子や、その日のご飯を買いました。初日より大きめのスーパーだったので、ワインの品揃えも多く、色々な種類のお菓子などがあって面白かったです。ホテルに帰ってスーパーで買ったサラダと生ハムやサーモンなどを一緒に食べました。野菜をちゃんと食べれていなかったので、サラダをたくさんたべました。夜はぐっすり眠れました。

<3日目>
「自由へ導く女神」
3日目はルーブル美術館に行きました。相澤先生がチケットをとっていてくれて、特別展のダヴィンチ展も見ることができました。ルーブル美術館は想像の何倍も大きくて、美術品の数も驚くほど多かったです。聞くところによると、一つ一つみていったら丸一週間ぐらいかかるそうです。モナリザ、ニケ、ミロのヴィーナス、自由へ導く女神、など有名どころは一通り見れました。自分は「ニケ」と、「自由へ導く女神」が、かっこよくて好きでした。
 昼ごろになるとお腹が空いたので、ルーブル美術館でご飯を食べました。しっかり割高になっていました。約20ユーロで、ハンバーガーとデザートと飲み物のセットを頼んで食べました。味は美味しかったのですが、ルーブル美術館の中ということもあって、値段の高さに泣き出しそうでした。笑
ルーブル美術館は外観も綺麗で、とても印象に残っています。ちょっと歩くと噴水もあり開放感があってすごくよかったです。

 次にエッフェル塔に向かいました。エッフェル塔に着くと、エッフェル塔に登るためのエレベーターのチケットを買いました。24歳以下なら少し安く買えるようで、チケットを買うときに、私たちが24歳以下であることを伝えると、身分証などの確認は全くなく、安い料金でチケットを購入できました。いい意味でのフランスのゆるさを感じました。エッフェル塔だけでなくフランス全体で、いい意味のゆるさを感じることは多くありました。スーパーのレジの人は大体椅子に座っていたり、稀に日本で感じる過剰な接客なども感じることはありませんでした。また、日本のように電車で急いでる人はほとんどおらず、そういった雰囲気は個人的にはとても好きでした。
 そんなゆるさを感じつつチケットを購入し、ついにエッフェル塔に登りました。ちょうど暗くなる時間帯で、頂上に登る頃には夜景が見れました。本当に綺麗な夜景で強く印象に残っています。
写真では伝わらない部分が多いと思いますが写真を載せておきます!エッフェル塔からの夜景には、大変感動しました。ずっとみていたくなるほどに気に入りました。夜のエッフェル塔は外から見てもすごく綺麗で、さすがはパリのシンボルだと思いました。




 その後、夜のルーブル美術館を見て、ホテルに戻りました。ここでもちょっとした事件がありました。ホテルに帰るときに乗った電車が急停車し、しばらく止まってしまいました。たまにアナウンスも流れていたのですが、フランス語がさっぱりわからないので、何をいってるのかわからなかったです。停車時間は30分ほどでその後動き出したので特に何もなかったですが、言葉がわからない中でのあの状況は少し不安になりました。ホテルについてからは、日本から持参したカップラーメンを食べてから、眠りにつきました。疲れていたのでぐっすり眠れました。

<4日目>
鏡の間
4日目は自由行動でした。ゼミ生の女子2人と相澤先生はコルマールとストラスブールに行って、他のゼミ生男子5人はヴェルサイユ宮殿に行きました。ヴェルサイユ宮殿は、パリ中心部から離れたところにあって、電車で1時間ほど揺られました。チケットを買って中に入ったのですが、チケットを買うときに、案内の方が日本語で説明してくれたり、入り口の人も「こんにちは」といってくれたりして嬉しかったのを覚えています。
 中に入ると豪華な装飾の数々を目の当たりにしました。天井の絵や、シャンデリアなど、華やかな印象でした。なかでも有名な鏡の間は凄く印象に残っています。
 トリアノン宮殿にもいけるチケットを買ったのでトリアノン宮殿にも行きました。ヴェルサイユ宮殿全体はとにかく広かったです。トリアノン宮殿まで歩くのが大変でした。
 お土産を買ってヴェルサイユ宮殿を後にし、パリ中心部に戻る電車で、面白いことが起こりました。これから出発するはずの電車に乗ったのですが、アナウンスがあり、急に乗客みんなが電車から出て行き始めて、流れに任せて自分たちも外に出ました。その後すこしして、再びアナウンスがされ、次はみんなが電車に戻り出しました。おそらくアナウンスで動かないと言われた電車が2回目のアナウンスでやっぱり動くことになったのだと思います。日本では考えられない状況が新鮮で面白かったです。
 その夜はホテル近くのレストランで夜ご飯を食べました。ステーキと赤ワインを注文して食べました。フランス語は全く喋れませんでしたが、英語がすこし通じたので英語で注文しました。店員さんも良い方で、とても楽しめました。
この夜もまた、疲れてぐっすり眠れました。

<5日目>

 5日目も自由行動で、ゼミ生全員で、パリのディズニーランドに行きました。
割と空いてる日に行ったからかもしれないですが、パリのディズニーは、東京に比べて待ち時間が少なかったです。最初に乗ったビックサンダーマウンテンは10分待ちぐらいで乗れました。待ち時間がそれほど多くなかったので、たくさんのアトラクションにのれてとても楽しかったです。パリディズニー限定のレミーの美味しいレストランのアトラクションも乗れて満足でした。お土産もたくさん買いました。
 閉園のころになってお城のところにプロジェクションマッピングがされ、最後のショーが行われました。とても綺麗で感動しました。アナと雪の女王のレットイットゴーが流れたときに、まわりの人たちが歌い出して、パリでもアナ雪は人気だということを知りました。
 ホテルに帰る前に、スーパーでワインと夜ご飯を買ってホテルで食べました。少し酔ってしまいましたが、そのせいかよく寝れました。

<6日目>
 6日目は、午前中、移民博物館にいきました。移民の歴史のあるフランスは、街の中を見ても様々な人種の人が暮らしていて、日本との違いを感じました。現在の多様な人種が暮らすフランスがどう出来上がったのか移民博物館で、学びました。表記が全てフランス語で、先生の説明を聞くことが多かったですが、Google翻訳が大活躍して、自分でも展示品の説明などを理解することができました。移民受け入れの初めの方は、移民の人々はかなり肩身の狭い思いをしていて、徐々に徐々に、フランスに馴染んでいったのですが、そのなかでの人々の苦労や、努力を展示品から感じ取れました。
パリの海鮮丼
移民博物館を出てからは各自自由行動で、お昼ご飯を探しに中華街に向かいました。中華系のスーパーやお店が並んでいました。そのなかでTOKYO OSAKAという店がありました。日本食レストランでした。どんなものかと思い入ることにしました。まず店員さんは中国人でした。お寿司や海鮮丼、焼き鳥、焼き餃子などがありました。自分は海鮮丼を頼んで食べました。お味噌汁もついてきて、日本とほとんど変わらない感じでした。味も日本で食べるものと変わらず美味しかったです。
 その後リュクサンブール公園に向かいました。パンテオンも近くにあったのでそれを見てから、マックでコーヒーを買い、公園を歩きました。広くてとても気持ちよかったです。
 そのままセーヌ川付近を歩き、お土産を見たりしました。チョコレートやマカロンのお店があってとても美味しそうでした。
 そのあとは、夜のサクレクールに行きました。ついたころには雨が降っていて、階段も登ったのでなかなかハードでした。夜景はエッフェル塔には敵わなかったですが、綺麗でした。そのままホテルに戻り、パリ最後の夜を、4日目と同じ店で過ごしました。この時は、魚とリゾットのプレートと白ワインを飲みました。とても美味しかったです。この日もぐっすり眠れました。

<パリ最終日>
 ついに最終日です。最終日は、夕方には空港にいなければならなかったので、午前中だけ自由行動でした。この日はスーパーでお土産用のワインを買い、荷造りをして、マルシェを見てまわりました。日曜日ということもありマルシェはとても賑わっていました。


 お昼は、相澤先生のお友達で、日本語を学んだことがあるフランス在住のカトリーヌさんとランチをしました。そこで、ゼミ生がフランスで気になったことなどを質問しました。
 その中で、一番の関心ごとは何かという質問が出ました。その答えとしてカトリーヌさんは次の大統領選挙と答えていて、フランス人の政治への関心の高さを感じました。学校でのゼミ活動の中で、相澤先生のお友達でフランス人のマルティーヌさんと、ニコルさんとお話しした時のことを思い出しました。その時も、フランス人は政治に関心を持っていることを知り、日本ももっと多くの人が政治に関心を持つべきだと思ったのを覚えています。
 政治つながりで、ストライキの話にもなりました。フランスでは、ストライキがよく起こるそうで、ちょうどパリ海外研修の最終日の次の日からストライキがあったみたいです。ストライキが起きて電車が動かなくなるなんて、日本では到底考えられないことがフランスでは起きていることに、驚くと同時に考えさせられました。最近のデモや、ストライキは過激になりすぎることもあるそうですが、自分たちの生活や、いろいろな問題意識を、行動で良くしていこうとする姿勢は見習うべきところだと思いました。
 他にもいろいろな質問がでて、色んなことを話せました。途中、カトリーヌさんの夫のテオさんも来て、とても楽しいランチでした。研修の締めくくりとして、フランス人の方と交流できて、貴重な時間を過ごせました。
 カトリーヌさんと解散後、そのままホテルに戻り、ホテルから空港に向かいました。帰りも40分ほど遅延しましたが、無事日本につきました。

 研修全体を通して、本当に貴重な経験ができました。日本とフランスの違いもたくさん感じられ、とても楽しい海外研修でした。フランスの多様な人種や、その背景にある移民の歴史、ストライキやデモなど政治が活発なこと、フランスの人々の気質など、異文化に触れたことで、視野が広がり自分にとって良いものを得られたと思います。
 また、フランスで一週間過ごして、良いなと思ったことがあります。それは挨拶をしっかりとすることです。お店に入る時や、お会計の時、エレベーターで会った時、荷物検査の時、などなど、お互い知らない人であっても、ボンジュールやメルシーの言葉を掛け合うフランス人はすごく素敵だとおもいました。
 この海外研修を、無事に終えられたのも先生とゼミ生一人一人のおかげだと思います。特に相澤先生にはとてもお世話になりました。色々な手配をしていただき、とても感謝しています。本当にありがとうございました。