2018年5月25日金曜日

2018年度第5回ゼミ

 ゼミ生のRです。

  第5回目のゼミを行いました。今回は初めに各自が事前に選んだ新書の紹介をした後、文章表現能力に関する学習を行い、最後に夏休みに行うゼミ合宿の行き先決めの話し合いをしました。

  新書の紹介では、最初にNさんが福島英『声のトレーニング』(岩波ジュニア新書、2005)を紹介しました。この本には、苦手な発音を練習することが出来る発音のトレーニング方法がたっぷりと書かれているそうです。読んだ内容をすぐに実践に生かせるというのが魅力的でした。自分では苦手でないと思っているような発音でも、トレーニングを実際試してみることで改善点などの気づきがあるかもしれません。

  次に私Rが増田寛也『東京消滅―介護破綻と地方移住』(中公新書、2015)を紹介しました。私は以前から介護業界に興味があったので、本書から介護や地方移住について詳細に学ぶことが出来て非常に勉強になりました。今、東京は介護破綻の危機に直面しています。その為、対策を急ぐのはもちろんです。しかし、実際に対策を実行するには高齢者の方々、地域住民の理解が欠かせません。そういったことも含め、本書の話題は単純に答えが出せない複雑な問題であると学びました。

  そしてNさんが有田正光/石村多門『ウンコに学べ!』(ちくま新書、2001)を紹介しました。私達にとって日常的であるウンコを通して、科学面や文化面、また環境倫理を論ずる内容です。著者のウンコに対する愛がひしひしと伝わってくるそうです。身近な問題であるウンコについて、楽しみ、時には感心しながら読み学べるものとなっている印象を受けました。

  最後にOさんが松尾秀哉『物語 ベルギーの歴史』(中公新書、2014)を紹介しました。言語紛争、分裂危機等、ベルギーの苦難の歴史が中心に書かれています。『フランダースの犬』の舞台であるベルギーですが、その実態については中々知る機会がありませんでした。多言語国家であるベルギーという国、またベルギー人という国民はどのように形成されていったのでしょうか。本書からは学べることが沢山ありそうです。

  新書紹介の後には文章表現能力に関する学習を行いました。学習の内容は、書き手の意図や語順が適切ではない文章を、読みやすいように正しく訂正するといったものでした。この作業は、白紙の状態から自分の意見文を作り上げるよりも難しいように私は感じました。なぜなら、他人の文章を訂正している中で、自分の意見や間違った解釈が文章に表れてしまうことがあるからです。他のゼミ生や相澤先生の訂正文章を聞くことで、自分の訂正文章に足りないものを見つけたりと、充実した文章トレーニングでした。

  そして今回のゼミ活動の最後には、夏休みに行うゼミ合宿の行き先決めの話し合いをしました。候補は網代と金沢だったのですが、現時点では網代に行き先が決まりました。まだまだ先のことではありますが、ゼミ夏合宿とても楽しみです!