2018年4月19日木曜日

2018年度第2回ゼミ

ゼミ生のOです。

 第2回ゼミを行いました。今回は、前回各自が選んだプレゼンテーションに関する本の発表をしました。相澤ゼミでは今後、各自が読んできた新書を授業で発表していくので、人の前で発表する際にどのように意識していくのか学びました。後半は少しだけ教科書を読みました。

 最初にNさんが大宮公樹著『研究発表のためのスライドデザイン』を発表しました。この本は主にプレゼンテーションで使う「資料」について書かれています。資料を作る際に大事な点として、目次を作り全体の流れをわかりやすくする事が大切です。プレゼンテーションは「相手」に伝える事が重要ですので、聴き手が見て流れを把握できるようにしなければなりません。わかりやすい資料作りとして無駄をなくす事も重要であり、特にPowerPointでは一つのスライドに一つの情報が原則です。シンプルにする事で聴き手が発表者の話に集中しやすくなります。
 プレゼンテーションでの資料は、話している内容の補足であるのでシンプルでわかりやすくする事が重要で、資料の作りで発表者の印象も変わるのかなと思いました。

 私Oが紹介したのは、下地寛也著『コクヨの一分間プレゼンテーション』です。この本ではプレゼンテーションを「一分間」に圧縮(情報の圧縮)して構成の仕方について書かれています。一分間のプレゼンテーションの構成を大きく三つに分けると、疑問→結論→理由に分けられます。最初の疑問では、聴き手に「興味」を持ってもらう事が重要なので、何が問題・課題なのか主張します。結論は、「驚き」を相手に与え、この人が動きたくなる(考えたくなるように)には何を言えば良いか考え、聴き手の主語で言うのが良いです。最後の理由は、聴き手に「納得」してもらう事を考えて話します。ここで一つ注意すべき点が、他の人がみんな自分と同じ考えではない可能性もあるので、反論される事も想定しておく事も重要です。

 Kさんが紹介したのは、福田健著『聞く力 話す力がたちまちみにつく40の技術』です。この本は聴き手のほうが意識すべきことも書かれており、「コミュニケーションの基本は聞くこと」だと伝えています。具体的には、聴き手が頷いたりメモを取ったり目を合わせるなどして、聴き手も全身で表現する事も大事であり、これらの技術はビジネスシーンでも活かせます。
 プレゼンテーションというと「話し手」の方に意識しがちですが、実際には聴き手の「話を聞いている」というメッセージがとても重要だと感じました。ただ、人と人とのコミュニケーションである以上、こうなるという断言はできません。

 最後にRさんが上村和美・内田充美著『プラクティカル・プレゼンテーション』を紹介しました。プレゼンテーションとは自己表現であり、その人個人がどのような「人」なのか表現されます。話し手は細かな点にも意識する事が大切です。具体的には、資料の誤字をなくしたり、話すスピードも調節します。話すスピードは自分では少し遅いと感じる程度がちょうど良いです。話す時も間を取る事も大事であり、マシンガンのように話されても聴き手は内容を理解できないので注意した方が良いです。質疑応答では、発表者は聴き手のコメント・質問に適切に答えられるように準備します。聴き手もプレゼンをしっかり聞いて建設的なコメント・質問を心がけましょう。
 プレゼンテーションでは、誤字をなくすような常識的な事以外にも、話すスピードやレジュメと話す言葉を一致させるなど細かい所に意識を向ける事も重要だと思いました。

 発表では、それぞれ共通する点もあれば人によって注目した所が違う事が新鮮でした。今回の授業での内容をふまえて今後活かしていきたいです。発表後は今年度当ゼミの教科書である名古屋大学教育学部付属中学校・高等学校国語科著『はじめよう、ロジカル・ライティング』を少しだけ読みました。本格的な内容には次回以降入っていく予定です。
 最後に今回各自が紹介したプレゼンテーションに関する本は以下のとおりです。

Nさん:大宮公樹 『研究発表のためのスライドデザイン』講談社2013年
O:下地寛也 『コクヨの一分間プレゼンテーション』中経出版2011年
Kさん:福田健 『聞く力 話す力がたちまちみにつく40の技術』ダイヤモンド社2013年
Rさん:上村和美・内田充美 『プラクティカル・プレゼンテーション』くろしお出版2008年