こんにちは。経営学部3年のSです。徐々に気温が上がり、洋服選びが難しく感じます。今回は今年度初めての新書報告をしました。
Kさん 園部逸夫『皇室法入門』ちくま新書、2020年
本書は、日本の皇室について、法律の観点から論じている本です。皇位継承問題にも触れています。
Kさんは特に天皇の女性相続問題を言及していました。現在の皇室制度では、父方に天皇の血が流れている男系男子しか天皇になれません。この制度は2700年間続いており、長い歴史があります。現在、天皇陛下の長女である愛子内親王は、男系でありながらも、女性であるため皇位継承ができません。ですが、天皇陛下に男性が生まれなかったため、現在では皇位継承問題になっています。
自分は皇室制度について何も知らず、今回の発表を聞いて皇室制度について知りました。愛子内親王が素直に天皇になるのが良いと感じましたが、それを可能にさせない皇室制度を学び、2700年という歴史の重みを感じました。
Sさん 西岡壱誠『東大生と学ぶ語彙力』ちくまプリマー新書、2023年
本書は、語彙を暗記することではなく、語彙を理解する力について論じています。
語彙力を高めるためには、語彙をなんとなくではなく、理解することが重要です。例えば、信用と信頼という言葉の違いを考えてみます。信用とは、過去の実績などから相手を信じること。そして、信頼とは相手の成長や未来を信じること。このような違いがあります。また、これは日本語だけではなく、英語における接頭語にも同じことが言えます。このような違いをはっきりと理解することが、文章を書く時や議論をするときに、言葉の精度が上がることにつながります。
たしかに、普段使っている言葉の中には、意味もわからず使ってしまっている言葉が多々あると感じました。この本で学べることは、相澤ゼミ生にとって不可欠なものだと感じました。
Eさん 乾敏郎 門脇加江子『脳の本質』中公新書、2024年
本書は、脳の働きや構造、脳の病気について解説した本です。
本書は、脳の記憶について、長期記憶と短期記憶について触れています。長期記憶とは、時間が経っても覚え続けられる記憶のことで、人の名前や印象に残る出来事などの記憶がこれにあたります。一方、短期記憶とは、電話番号を少しの間覚えておくなどの、一時的な記憶のことをいいます。これは、情報の時系列を整理する脳の海馬から、大脳新皮質に保存され、情報を出していることに関係しています。Eさんは、脳の病気を発症した患者さんの例を紹介していました。
脳は、自分が思っているよりも繊細な器官なのかなと感じました。記憶の時系列などのさまざまな情報を整理する、脳の記憶という機能がいかに複雑なのかがわかりました。
今回は今学期初めての新書報告でしたが、質問が飛び交い、良い新書報告となりました。質問者が本に対して疑問に思ったことや、本に関連する知識を踏まえた質問がありました。どの発表も新たな発見がありました。次の発表も楽しみです。次回はB班の新書報告です。