2026年5月27日水曜日

2026年度 前期第6回

  2年のコミュニケーション学部のKです。今までは日傘をさしている人が少なく、少し気まずかったのですが、本格的に暑くなってきて、堂々と日傘をさせるようになったのでうれしいです。

 さて、5月27日のゼミブログに移ります。以下はC班による新書発表です。

Kさん 川北 捻『砂糖の世界史』岩波ジュニア新書、1996年

本書は、砂糖を糸口に、大航海時代、植民地、奴隷貿易、三角貿易、産業革命といった歴史用語をダイナミックに結び付け、近代世界の成り立ちを読み解く歴史ノンフィクションです。サトウキビは土地を枯らしてしまうため移動が必要だったり、育てるのにも大量の人手が必要だったりと、砂糖は人々を振り回してきたように思います。また、紅茶文化が広がるにつれて砂糖が権威の象徴になったことも印象的でした。砂糖を知ることは、近現代ヨーロッパを学ぶことにつながるのだと思いました。

Eさん 石田 晴久『新パソコン入門』岩波新書、2000年

 本書は、2000年時点でパソコンを初めて使う人に向けた一冊です。今のパソコンのマニュアルとしては使えませんが、当時の人々にとってどれほどパソコンの登場が画期的だったのかが伝わってくる資料でもあるそうです。さらに、AIについても言及していて、もしもコンピューターが気が利いたら、性能と正確性が崩れると述べられていました。また、AIが人間への配慮が出来るようになったら信用はできるが、条件が合わないのはコンピューターではないとも示されていました。この話が印象に残っていて、現代人の私たちが読んでも面白く読めそうだと思いました。

Tさん 『アスベスト  広がる被害』、2011年

 本書では、かつては奇跡の鉱物といわれていたアスベストという物質が日本にもたらした肺がんや中皮種などの健康被害について紹介されています。アスベスト報道で新聞協会賞を受賞した記者によって書かれたノンフィクション作品となっており、取材の経緯から赤裸々に示されています。私はアスベスト自体を知らなかったため、とても興味深く感じました。便利で都合のよいものには、やはり何かしらの危険もあるのだと思いました。なお新事実だったのがアスベスト建材の粉じんが飛び散る「第二波問題」起こっていて、被害は現在進行形で進んでいるということです。過去の出来事として捉えていましたが、終わっていないことに危機感を覚えました。知らない人も多い問題だと思うので、正しいアスベストの知識をこの一冊から身につけていくべきだと感じました。

 今回の新書報告は、私的に普段読まないようなジャンルの本ばかりで、どれも聞いていて新鮮で、新しい世界が開けたような気がしました。来週も皆さんの発表を聞いて、読書生活を豊かにしていきたいです。

2026年5月20日水曜日

2026年度 前期第5回

2年の経済学部Oです。

先日、私はついに三ヶ月の時を経て、文化祭の企画会議を通すことができました。その会議が通ったと言われた瞬間、その日はzoom会議で朝からずっと家に居ただけにも関わらず、あり得ないほどの疲労感が全身にのしかかりました。何度も会議をやってきたので、あまり一回ごとにプレッシャーは感じていないように思っていましたが、無意識のうちに体は気張っていたのでしょう、翌日は12時間寝ました。

さて、大イベントを終えましたので5月20日のゼミブログの方に移ります。以下はB班による新書発表です。

Oさん 今井むつみ・秋田喜美『言語の本質』中井新書 2023年

本書は、幼少期にオノマトペが言語理解にどれほどの影響を与えるのかについて論じたものです。例えば子供は、犬を「ワンワン」と呼ぶなど、オノマトペを使いがちです。というのも、オノマトペを通じて子供は言葉を理解するからとのことです。言葉の習得にオノマトペが深く関わっていると知り、衝撃を受けました。人間がどのように言語を獲得したのか、その過程に触れる、興味深い報告でした。

Kさん 内田 樹『修行論』光文社 2013年

本書は、「修行」とは何かについて著者の考えも交えて、論じられています。著者によれば、修行とは、何かに成るためにするのではなく、気づいたらその何かに成っているもの。そして、最終的に「木偶」を目指すという考え。私は、努力および修行とは、自分の夢のためにするものだと思っていました。しかし、本書は相反する考えを提示しており、発想の転換につながるきっかけを与えてくれた本でした。

Kさん 中野信子『悪の脳科学』集英社新書 2019年

本書は、『笑ウせぇるすまん』の主人公、喪黒福造を著者が分析し、人間の心が簡単に操られる過程を学ぶことができるものになっています。逆に、本書を読んで騙す側の心理を知ることによって、騙されにくくなるといった考え方もできます。本書によれば、人間は追い詰められている時(自分を客観視できなくなった時)が最も騙されやすくなっているとのことです。更に本書では、私の大好きな『笑ウせぇるすまん』の回も漫画形式で掲載があり、私はとても興味を惹かれました。

2回目の新書報告でしたが、皆さんの発表が時間を余すことなく、本の内容をわかりやすくまとめられていて、感銘を受けています。皆さんの発表はどれも手に取ってその本を読みたくなる発表でしたが、個人的には、著者の世界観を読み解く本に最も惹かれております。次回はC班の報告です。

2026年5月13日水曜日

2026年度 前期第4回

 こんにちは。経営学部2年のEです。

突然ですが、私は、数時間後に友人とのディナーともランチとも言い難い絶妙な時間の食べ放題を数時間後に控えており、「今ここで何か食べるべきか」という重大な決断に直面しながら、この記事を書いています。

普通に考えれば食べ放題の前なのだから昼食は抜くべきなのはわかっています。しかし空腹のせいか、次のように考えてしまうのです。あまり腹を空かせすぎると胃が縮むのか、少量で満腹になってしまう。だから軽く何か入れるべきなのかもしれない。

とはいえ、もしここでおにぎりでも食べようものなら、あの一口がなければなぁという思いがのちのち尾を引く気もする。食べ放題の前、人は空腹ではなく貧乏性と戦っているのかもしれない、等と考えているうちに授業が始まる時間になり、不毛な考えは不毛なまま時間だけを食い潰して行きました。そんなことを考えながら、今回のゼミを振り返ってみたいと思います。

さて、今回は今年度、そして私にとって初めての新書報告を行いました。以下はA班による新書発表です。


Hさん 東島沙弥佳『しっぽ学』光文社新書、2024年

本書は、動物たちが持つ「しっぽ」に注目し、その役割や進化、生物ごとの特徴について論じたものです。個人的には昔の書物に尻尾を持った光っていたり、巨大である人が登場し、それが刀等の暗喩ではないかという話が特に興味深かったです。また、尻尾がある人がそこそこの数歴史上生まれているという事実にも驚かされました。「しっぽ」の文化的な側面ともいえる話が特に聞いていて楽しかったです。


Sさん 横道誠『やっぱり人生を支えてくれる宗教の言葉 2000年の叡智から私が学んできたこと』光文社新書、2026年

本書は、仏教やキリスト教等宗教の言葉を取り上げ、それらが現代を生きる人々の悩みや不安にどのような示唆を与えてくれるのかを論じたものです。数千年前の言葉が現在にも通用し、人々の支えとなり続けているという事実から宗教というものの偉大さを感じました。

また、イスラム教の言葉は入っていないとのことであり、その宗教ごとの教義の汎用性とでも表現すべき特性が現代の各宗教のイメージに繋がっているのかなと私は考えました。

宗教というものは偏見が入った目で見てしまいがちですが、そういったものを抜き、名言や至言をそのままの意味で受け取れるいい一冊だと感じました。


Oさん 萩原博子『5キロ痩せたら100万円』PHP新書、2023年

Oさん曰く、本書のタイトルは、痩せれば寿命が延び、結果年金等で100万円以上のプラスが見込めるという意味です。著者の萩原博子は経済ジャーナリスト、在宅勤務の倹約家の主婦という要素がほとんどを占めている方です。中身は前半筆者の日常について及びタイトル回収、後半は医療費の節約についてと、日常に関わることで実用的です。

新書と言えば研究、お堅いというイメージでしたが、家庭的で新書のイメージを良い意味で壊してくれる一冊でした。


初めての新書報告でしたが、自分では選ばないような本にも触れることができ、とても新鮮でした。それぞれの発表者の興味や個性も感じられ、次回が楽しみになるような一回でした。次回はB班の新書報告です。