2026年6月3日水曜日

2026年度 前期第7回

 担当教員の相澤です。台風接近のため、今日の授業は休講となりました。そのため、ゼミ生たちは書き込み報告を行いました。ゼミ生が読んだ新書は以下の通りです。

  • 平賀緑『食べ物から学ぶ世界史』岩波ジュニア新書、2021年
  • 高水祐一『宇宙最強物質決定戦』ちくまプリマー新書、2023年
  • 浦川通『AIは短歌をどう読むか』講談社現代新書、2024年
  • ラテン語さん『世界はラテン語でできている』SB新書、2024年
  • 岩間一弘『中華料理と日本人』中公新書、2025年
  • 坂口幸弘『人は生きてきたように死んでいく 「死の準備」してますか?』光文社新書、2026年
  • 中崎倫子『読書思考トレーニングーAI活用でロジカルにアウトプットする技法』ちくま新書、2026年

ちなみに、私も毎回、書き込み報告を行なっています。書き込み報告の雰囲気をお伝えしたく、私の書評を以下に貼ります。ゼミ生たちも、同じように400字程度の書評を毎回書いています。

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土屋健『恐竜大絶滅 陸・海・空で何が起きていたのか』中公新書、2025年

人間が登場する遥か昔。一億年以上に渡って地上の王者として君臨していた恐竜は、突然滅んだ。いったい何故だったのか、そして恐竜大絶滅はどのような経過をだとったのか。本書は、この科学上の大きな謎に答えようとする様々な最新研究を紹介するものである。

著者の土屋はサイエンスライターであり、専門的に研究しているわけではない。しかし、本書の内容は、様々な文献調査に基づいた上で、恐竜研究者の監修を受けており、最新の研究を反映している。

本書の通読を通じて、私がもっとも興味深く感じたのは、恐竜研究がいかに進歩しているか、という点である。例えば、「隕石衝突によって恐竜が滅んだ」という今日定説になっている仮説が論文で発表されたのは1980年のことだった。はじめは様々な仮説の一つに過ぎなかったこのアイディアが様々な研究から支持されて、定説に至る過程は、まさに科学が「進歩」する様を物語る実例であり、とても感激した。

本書で紹介されている学説の中には、まだ定説に至っていないものも複数含まれている。現在進行形真っ最中の科学に触れるという意味で、本書はとても刺激的であると思う。

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2026年5月27日水曜日

2026年度 前期第6回

  2年のコミュニケーション学部のKです。今までは日傘をさしている人が少なく、少し気まずかったのですが、本格的に暑くなってきて、堂々と日傘をさせるようになったのでうれしいです。

 さて、5月27日のゼミブログに移ります。以下はC班による新書発表です。

Kさん 川北 捻『砂糖の世界史』岩波ジュニア新書、1996年

本書は、砂糖を糸口に、大航海時代、植民地、奴隷貿易、三角貿易、産業革命といった歴史用語をダイナミックに結び付け、近代世界の成り立ちを読み解く歴史ノンフィクションです。サトウキビは土地を枯らしてしまうため移動が必要だったり、育てるのにも大量の人手が必要だったりと、砂糖は人々を振り回してきたように思います。また、紅茶文化が広がるにつれて砂糖が権威の象徴になったことも印象的でした。砂糖を知ることは、近現代ヨーロッパを学ぶことにつながるのだと思いました。

Eさん 石田 晴久『新パソコン入門』岩波新書、2000年

 本書は、2000年時点でパソコンを初めて使う人に向けた一冊です。今のパソコンのマニュアルとしては使えませんが、当時の人々にとってどれほどパソコンの登場が画期的だったのかが伝わってくる資料でもあるそうです。さらに、AIについても言及していて、もしもコンピューターが気が利いたら、性能と正確性が崩れると述べられていました。また、AIが人間への配慮が出来るようになったら信用はできるが、条件が合わないのはコンピューターではないとも示されていました。この話が印象に残っていて、現代人の私たちが読んでも面白く読めそうだと思いました。

Tさん 『アスベスト  広がる被害』、2011年

 本書では、かつては奇跡の鉱物といわれていたアスベストという物質が日本にもたらした肺がんや中皮種などの健康被害について紹介されています。アスベスト報道で新聞協会賞を受賞した記者によって書かれたノンフィクション作品となっており、取材の経緯から赤裸々に示されています。私はアスベスト自体を知らなかったため、とても興味深く感じました。便利で都合のよいものには、やはり何かしらの危険もあるのだと思いました。なお新事実だったのがアスベスト建材の粉じんが飛び散る「第二波問題」起こっていて、被害は現在進行形で進んでいるということです。過去の出来事として捉えていましたが、終わっていないことに危機感を覚えました。知らない人も多い問題だと思うので、正しいアスベストの知識をこの一冊から身につけていくべきだと感じました。

 今回の新書報告は、私的に普段読まないようなジャンルの本ばかりで、どれも聞いていて新鮮で、新しい世界が開けたような気がしました。来週も皆さんの発表を聞いて、読書生活を豊かにしていきたいです。

2026年5月20日水曜日

2026年度 前期第5回

2年の経済学部Oです。

先日、私はついに三ヶ月の時を経て、文化祭の企画会議を通すことができました。その会議が通ったと言われた瞬間、その日はzoom会議で朝からずっと家に居ただけにも関わらず、あり得ないほどの疲労感が全身にのしかかりました。何度も会議をやってきたので、あまり一回ごとにプレッシャーは感じていないように思っていましたが、無意識のうちに体は気張っていたのでしょう、翌日は12時間寝ました。

さて、大イベントを終えましたので5月20日のゼミブログの方に移ります。以下はB班による新書発表です。

Oさん 今井むつみ・秋田喜美『言語の本質』中井新書 2023年

本書は、幼少期にオノマトペが言語理解にどれほどの影響を与えるのかについて論じたものです。例えば子供は、犬を「ワンワン」と呼ぶなど、オノマトペを使いがちです。というのも、オノマトペを通じて子供は言葉を理解するからとのことです。言葉の習得にオノマトペが深く関わっていると知り、衝撃を受けました。人間がどのように言語を獲得したのか、その過程に触れる、興味深い報告でした。

Kさん 内田 樹『修行論』光文社 2013年

本書は、「修行」とは何かについて著者の考えも交えて、論じられています。著者によれば、修行とは、何かに成るためにするのではなく、気づいたらその何かに成っているもの。そして、最終的に「木偶」を目指すという考え。私は、努力および修行とは、自分の夢のためにするものだと思っていました。しかし、本書は相反する考えを提示しており、発想の転換につながるきっかけを与えてくれた本でした。

Kさん 中野信子『悪の脳科学』集英社新書 2019年

本書は、『笑ウせぇるすまん』の主人公、喪黒福造を著者が分析し、人間の心が簡単に操られる過程を学ぶことができるものになっています。逆に、本書を読んで騙す側の心理を知ることによって、騙されにくくなるといった考え方もできます。本書によれば、人間は追い詰められている時(自分を客観視できなくなった時)が最も騙されやすくなっているとのことです。更に本書では、私の大好きな『笑ウせぇるすまん』の回も漫画形式で掲載があり、私はとても興味を惹かれました。

2回目の新書報告でしたが、皆さんの発表が時間を余すことなく、本の内容をわかりやすくまとめられていて、感銘を受けています。皆さんの発表はどれも手に取ってその本を読みたくなる発表でしたが、個人的には、著者の世界観を読み解く本に最も惹かれております。次回はC班の報告です。

2026年5月13日水曜日

2026年度 前期第4回

 こんにちは。経営学部2年のEです。

突然ですが、私は、数時間後に友人とのディナーともランチとも言い難い絶妙な時間の食べ放題を数時間後に控えており、「今ここで何か食べるべきか」という重大な決断に直面しながら、この記事を書いています。

普通に考えれば食べ放題の前なのだから昼食は抜くべきなのはわかっています。しかし空腹のせいか、次のように考えてしまうのです。あまり腹を空かせすぎると胃が縮むのか、少量で満腹になってしまう。だから軽く何か入れるべきなのかもしれない。

とはいえ、もしここでおにぎりでも食べようものなら、あの一口がなければなぁという思いがのちのち尾を引く気もする。食べ放題の前、人は空腹ではなく貧乏性と戦っているのかもしれない、等と考えているうちに授業が始まる時間になり、不毛な考えは不毛なまま時間だけを食い潰して行きました。そんなことを考えながら、今回のゼミを振り返ってみたいと思います。

さて、今回は今年度、そして私にとって初めての新書報告を行いました。以下はA班による新書発表です。


Hさん 東島沙弥佳『しっぽ学』光文社新書、2024年

本書は、動物たちが持つ「しっぽ」に注目し、その役割や進化、生物ごとの特徴について論じたものです。個人的には昔の書物に尻尾を持った光っていたり、巨大である人が登場し、それが刀等の暗喩ではないかという話が特に興味深かったです。また、尻尾がある人がそこそこの数歴史上生まれているという事実にも驚かされました。「しっぽ」の文化的な側面ともいえる話が特に聞いていて楽しかったです。


Sさん 横道誠『やっぱり人生を支えてくれる宗教の言葉 2000年の叡智から私が学んできたこと』光文社新書、2026年

本書は、仏教やキリスト教等宗教の言葉を取り上げ、それらが現代を生きる人々の悩みや不安にどのような示唆を与えてくれるのかを論じたものです。数千年前の言葉が現在にも通用し、人々の支えとなり続けているという事実から宗教というものの偉大さを感じました。

また、イスラム教の言葉は入っていないとのことであり、その宗教ごとの教義の汎用性とでも表現すべき特性が現代の各宗教のイメージに繋がっているのかなと私は考えました。

宗教というものは偏見が入った目で見てしまいがちですが、そういったものを抜き、名言や至言をそのままの意味で受け取れるいい一冊だと感じました。


Oさん 萩原博子『5キロ痩せたら100万円』PHP新書、2023年

Oさん曰く、本書のタイトルは、痩せれば寿命が延び、結果年金等で100万円以上のプラスが見込めるという意味です。著者の萩原博子は経済ジャーナリスト、在宅勤務の倹約家の主婦という要素がほとんどを占めている方です。中身は前半筆者の日常について及びタイトル回収、後半は医療費の節約についてと、日常に関わることで実用的です。

新書と言えば研究、お堅いというイメージでしたが、家庭的で新書のイメージを良い意味で壊してくれる一冊でした。


初めての新書報告でしたが、自分では選ばないような本にも触れることができ、とても新鮮でした。それぞれの発表者の興味や個性も感じられ、次回が楽しみになるような一回でした。次回はB班の新書報告です。

2026年4月22日水曜日

2026年度 前期第3回

担当教員の相澤です。今日は、来る新書報告に備えて、プレエンテーションの仕方と文章の書き方を学びました。

口頭にしろ、書き込みしろ、新書報告では、「あなたの報告を聞いたり読んだりした人が一つ賢くなれる」ことを目標にしています。報告の内容・構成の工夫は、実際にやってもらいながら指導していきます。

今日のところは、前半でグループワークを交えながら、伝わりやすい話し方をみんなで考えました。後半は、簡潔で伝わる文章の書き方のコツを私がレクチャーしました。

ゴールデンウィーク明けから、新書報告が始まります。今日の内容を踏まえて、連休中に準備を進めてほしいと思います。


2026年4月15日水曜日

2026年度 前期第2回

 担当教員の相澤です。第二回目のゼミでは、新書の選び方を学びました。

10:40に図書館のグループ学習室に集合。まずは私が新書の選び方をレクチャーしました。授業で紹介する新書は、何らかの意味でみんなが「一つ賢くなれる」ものを選ぶよう指示しています。言ってみれば、「勉強になる」新書を選んでほしいわけです。たくさんの種類がある新書の中から、どうやったら「勉強になる」ものを選べるのか。目の付け所を伝えました。

その後、学生たちには、レクチャーを踏まえつつ、実際に図書館の棚から自分が読んでみたいと思った新書を三冊選ぶよう指示。じっくり書架と向き合う時間を取って、いろんな新書があることを実感してもらいました。続くグループワークでは、なぜその本を選んだのかを語ってもらい、ゼミ生同士の興味関心をシェアしました。

ゴールデンウィーク明けからは、全員毎週一冊新書を読むため、図書館での本選びも日常的なものになるでしょう。時には「ハズレ」の本を選ぶこともあるかと思いますが、経験を積みながら選書眼を養ってほしいと思います。

2026年4月8日水曜日

2026年度 前期第1回

 担当教員の相澤です。今日から2026年度の相澤ゼミがスタートしました。今年度は9名(2年生7名、3年生2名、うち継続生1名)で活動していきます。

今日は、ゼミ運営のルールやスケジュールを確認、連絡網の作成をしたのち、ゼミ生同士お互いを知り合うためのグループワークを行いました。ゼミ生には、グループに分かれて、好きなものをネタに自己紹介をしあうこと、その際聞き手は必ず何か質問するよう指示したところ、かなり話が弾んでいました。

今年度は課外活動も積極的に行う予定です。どんなことができるか、私自身、とても楽しみです。