2期第11回目のゼミを行いました。今回も各自の新書報告という内容です。
最初に相澤先生が今井宏平『トルコ現代史 オスマン帝国崩壊からエルドアンの時代まで』(中公新書、2017)を紹介されました。同書は、トルコ共和国の約100年の歴史について書かれています。変容しつつある外交の指針についての内容もあるようで、本当に最近の事柄まで記述されているという印象を持ちました。また、前回のゼミ後にトルコについてのミニ講座に出席したこともあり、興味深かったです。
次にYさんは新書を2冊報告してくれました。1冊目は黒岩徹『イギリス式生活術』(岩波新書、2003年)です。これは、「ドント・パニック」の精神やイギリス人の「ゆとり」の心について、著者が実際に目にした体験も交えながら紹介しています。自国との文化の差はあれど、大人としての心の持ち方、生活態度を知る一つの指標となりそうだと思いました。
2冊目は宮下規久朗『ヴェネツィア 美の都の一千年』(岩波新書、2016年)です。ヴェネツィアの歴史と魅力が紹介されています。多くのカラフルな美術品の紹介もあり、楽しくヴェネツィアについて学べそうな一冊でした。
最後に私Rが羽場久浘子『拡大ヨーロッパの挑戦
アメリカに並ぶ多元的パワーとなるか』(中公新書、2004年)を紹介しました。ヨーロッパ統合がどのような意味を持つかについて詳細に語られていました。その内容を踏まえて、日本は今後地域協力をどのように進めていったら良いのかと考えさせられました。フランス等の大国の視点だけでなく、当時のEU新加盟国にも焦点を当てているので、より深くヨーロッパについて知ることが出来ました。
今回は年内最後のゼミ活動でした。今までヨーロッパ関連の新書を読んできた積み重ねで、以前より文化や政治への理解が深まっていると感じます。活動も残りわずかとなりましたが、年明けもよろしくお願いします!